Obsidianは自分専用の記録庫になる
「大切なことを書き留めたのに、あとで見つけられない」「メモが増えすぎてどこに何があるかわからなくなった」という経験はありませんか。
手帳に書いたメモ、スマートフォンのメモアプリ、紙のノート、付箋。
記録する手段は増えているのに、必要なときに必要な情報が出てこない、という悩みを持つ方は少なくありません。
そんな悩みに応えてくれるツールの一つが「Obsidian(オブシディアン)」です。
Obsidianは、パソコンやスマートフォンで使えるメモ管理アプリで、無料で始めることができます。
一般的なメモアプリとの一番の違いは、メモとメモをリンクでつなぐことができる点です。
「今日の病院でのメモ」と「薬の飲み方についての記録」と「先生から聞いた食事の注意点」を互いにつなぐことで、関連する情報が一か所にまとまって見えるようになります。
イメージとしては、自分専用の百科事典を少しずつ育てていく感覚です。
最初は小さなメモの集まりですが、続けるほどに「自分の経験・知識・記録が整理された記録庫」として育っていきます。
さらにChatGPTなどのAIと組み合わせることで、この記録庫がさらに使いやすくなります。
「録音して文字起こしした内容」「ブログのアイデア」「旅の記録」「健康メモ」がすべて一か所に集まり、必要なときに素早く取り出せる「第二の記憶」になっていきます。
日々のメモをためていく
Obsidianを使い始めるときに大切なのは、完璧な整理を目指さないことです。
最初から全部きちんと分類しようとすると、続かなくなります。
まずは「書く・ためる」ことだけを意識して始めてください。
Obsidianの基本的な使い方
Obsidianをパソコンにインストールして起動すると、「Vault(ヴォルト)」と呼ばれる保存場所を作るよう求められます。
これはパソコン上のフォルダで、すべてのメモがここに保存されます。
新しいメモを作るのは「Ctrl+N」(新規ノート)のボタン一つです。
タイトルをつけて、本文に内容を書くだけで、メモが一枚出来上がります。
どんな内容をためていくか
日々の生活の中でObsidianにためていくと便利なメモの例をご紹介します。
病院・健康メモ:
「〇月〇日の診察内容」「先生から聞いた食事の注意点」「薬の名前と飲み方」「次回の受診日」。
ボイスレコーダーで録音して文字起こしした内容を、そのままObsidianに貼り付けるだけで医療記録が積み重なっていきます。
旅行の記録:
「〇〇温泉の感想」「よかったお店の名前と場所」「次回また行きたいこと」。
旅行中に録音した感想の文字起こしをObsidianに貼り付けておくと、次の旅行計画のときに振り返りやすくなります。
ブログ・自分史のアイデア:
「今日思いついた記事のテーマ」「子どもの頃の思い出を話した録音の文字起こし」「散歩中に思いついたこと」。
書こうと思ったことを書きっぱなしにしておいても大丈夫です。
まずためることが先です。
趣味・学びのメモ:
「カルチャーセンターの講座で聞いたポイント」「読んだ本で気になった言葉」「テレビで見た健康情報」。
断片的な情報でも、Obsidianにためておけばあとで探し出せます。
リンクでメモをつなぐ
Obsidianの便利な機能の一つが、メモ同士をリンクでつなぐ機能です。
メモの中で別のメモに言及したいときは「[[メモのタイトル]]」という形で書くと、自動的にリンクが張られます。
「〇月の診察メモ」の中に「[[薬の飲み方]]」と書けば、薬の記録にワンクリックで飛べるようになります。
関連する情報が散らばらず、つながって見えるようになるのがObsidianの最大の強みです。
AIでメモを整理する
Obsidianにメモがたまってきたら、ChatGPTなどのAIを使って整理する作業が活きてきます。
バラバラに書いたメモをAIに渡して整理してもらうことで、「記録」が「使える情報」に変わります。
散らかったメモをまとめてもらう
いくつかの関連するメモをコピーしてChatGPTに貼り付け、「以下の複数のメモをひとつの読みやすい文章にまとめてください。」と依頼します。
たとえば「〇月の診察メモ」「〇月の診察メモ」「処方された薬の記録」の三つをまとめてもらうと、ここ数か月の自分の健康状態の流れが一枚の文章としてまとまります。
まとまった文章をObsidianの新しいメモとして保存しておけば、定期的な健康記録として活用できます。
文字起こしをメモとして整える
ボイスレコーダーで録音して文字起こしした内容は、そのままだと話し言葉のままで読みにくいことがあります。
ChatGPTに「以下の文字起こしを、読みやすいメモとして整えてください。重要な情報は箇条書きにしてください。」と依頼すると、読みやすく整理されたメモになって返ってきます。
整理されたメモをObsidianに保存すれば、あとから読み返しやすい記録になります。
テーマごとに情報をまとめてもらう
Obsidianにたまった複数のメモから、テーマごとのまとめを作ってもらう使い方も便利です。
「健康に関するメモをすべてコピーして貼り付けます。これを『血圧』『食事』『運動』の三つのカテゴリに整理してください。」
カテゴリごとに整理された情報がObsidianに揃うと、「自分の健康に関する知識ノート」が出来上がります。
過去の経験と新しい情報をつなぐ
Obsidianを使い続ける中で、特に価値が出てくるのが「過去の経験と新しい情報をつなぐ」作業です。
日々新しい情報をメモしながら、過去に書いたメモとのつながりを見つけていくことで、記録庫が単なるメモの集まりではなく、自分だけの知識の地図になっていきます。
過去のメモと今の情報をつなぐ例
今日、かかりつけ医に「塩分を控えるように」と言われたとします。
Obsidianに「塩分制限」というメモを作って、医師から聞いた内容を書きます。
その際「[[〇月の診察メモ]]」「[[血圧の記録]]」というリンクを入れておきます。
次に「ChatGPTで塩分を控えた料理のポイントを調べて、メモに追加してください。」と依頼して、得た情報もメモに加えます。
さらに「先月読んだ健康本に塩分についての記述があった」と気づいたら「[[〇〇を読んだメモ]]」もリンクします。
こうして一つのテーマに関連するメモが少しずつつながり、「塩分制限についての自分の記録庫」が出来上がっていきます。
「あのとき先生に言われたこと」「自分で調べたこと」「本から学んだこと」がひとつにまとまる感覚です。
AIに「つながり」を見つけてもらう
複数のメモをChatGPTに貼り付けて「これらのメモに共通するテーマや気づきを教えてください。」と依頼すると、自分では気づいていなかった情報のつながりを指摘してもらえることがあります。
「この三つのメモには、全て『歩くこと』が出てきます。ウォーキングに関するまとめメモを作ることをおすすめします。」という形で、新しいメモを作るヒントをもらえます。
「第二の記憶」として育てる
ObsidianとAIを組み合わせた記録庫は、続けるほどに「第二の記憶」として育っていきます。
人間の記憶は時間とともに薄れていきますが、Obsidianに書き留めた記録は薄れません。
自分が経験したこと・学んだこと・感じたことが、いつでも取り出せる形で残り続けます。
第二の記憶として育てるためのコツ
完璧を求めないことが一番大切です。
誤字があっても、文章が整っていなくても、内容がバラバラでも、とにかく書いてためていく。
あとで整理するのはAIに手伝ってもらえばいいのです。
続けるためには、記録することへのハードルを下げておくことが必要です。
ボイスレコーダーで話して文字起こしした内容をそのまま貼り付けるだけでいい、くらいのゆるさで始めてください。
定期的に見返す習慣をつけると、記録庫がさらに育ちます。
週に一度、過去一週間のメモを見返して、関連するメモをリンクでつなぐだけで、記録庫の密度が上がっていきます。
Obsidianは使い始めに少し慣れが必要なツールですが、操作自体はシンプルです。
「メモを作る」「リンクでつなぐ」「AIで整える」この三つができれば、立派な第二の記憶が育ち始めます。
まずパソコンにインストールして、今日の出来事を一枚だけメモしてみてください。
その一枚が、あなただけの記録庫の第一ページになります。


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